オンラインプライバシーとセキュリティに関して終わりのない戦いが続くなか、新しいソリューションが市場に登場し続けています。なかでも主役は、バーチャルプライベートネットワーク(VPN)です。VPNは、ユーザーに究極のセキュリティと素晴らしいオンライン体験を提供しますが、なかでも特に固定IP VPNは最高のVPNと見なされています。
標準のVPNよりも固定IP VPNを選択する人がますます増えているため、固定IP VPNに関して詳しい情報を書くことにしました。以下が、固定VPNについて知っておくべきことすべてです。また、匿名の存在でいるために、どれが最も優れた固定VPNなのか、またどのVPNを避けたほうが良いのかを知っておきましょう。
固定IP VPNを利用する利点
固定IPアドレスが使えるVPNサービスプロバイダは、それほど多くありません。固定IP VPNサービスに申し込むと、専用の固定IPアドレスが割り当てられます。各IPアドレスは唯一のもので、同じVPNプロバイダーを利用する他のユーザーと共有することはありません。
以下は、固定IP VPN経由でオンラインコンテンツにアクセスする5つの利点です。
1. 素晴らしいオンライン体験
多くのウェブサイトは、サイト資産を保護するために、不正行為を防止する多くの機能を実装しています。たとえば、標準的なVPNサービスを使用してあるWebサイトにアクセスするとしましょう。同じVPNサービスの複数の利用者が同じIPアドレスを使って、あなたがアクセスしたのと同じコンテンツにアクセスする可能性があります。
彼らがあなたと同じウェブサイトを訪問すると、上記の不正防止機能のために、IPアドレスがブロックされる危険があるのです。しかし、固定IP VPNを使用していれば、IPアドレスは固定かつ唯一のものなので、こうした問題は起こりません。
2. 完璧なビデオストリーミング
HuluやAmazon、Netflixなどの主要なビデオストリーミングサービスは、複数のユーザーに共有されているIPアドレスをブロックします。このプロセスはソフトウェアによって自動的に行われ、この種のアクティビティが検出されるやいなや、問題のIPアドレスはブロックされてアクセス拒否リストに入れられます。
もしVPNを使い始めた理由が、ジオブロック(地域による視聴制限)されたストリーミングサービスを見ることだったなら、非常に残念な結果です。固定IP VPNはこうした問題を未然に防ぎます。
3. シームレスな認証
認証機能がすでに現実のものとなってきました。これは、オンラインサービスプロバイダが、ユーザーを保護し、ボットを撃退するために設置しているものです。一つのIPアドレスを多くの人が使用していることが認証のトリガーとなるため、標準VPNではより多くの認証プロセスに対処しなければならなくなります。固定IPを使用すれば、使い心地はよりスムーズに、オンラインアカウントのログインもずっと簡単になります。
4. ゲーム
固定IPを使用すれば、お気に入りのゲームを楽しんでいる時にたびたび中断して、認証を求められることはなくなります。
5. オンラインバンキング
多くの場合、銀行は顧客と業務を保護するために、多くの人々が共有するIPアドレスをブロックします。固定IPアドレスを使用することで、問題を簡単に回避できます。
おすすめ固定IP VPN
一番のおすすめはなんといってもNordVPNです。NordVPNは、ログなしポリシーを持つよく知られたVPNサービスプロバイダです。サービスには固定IPも含まれています。NordVPNはパナマに拠点を置いており、世界中にある数百を超えるサーバに接続することができます。
NordVPNクライアントアプリケーションは、主要なOSプラットフォームのすべてに対応しています。他社に負けない価格設定、3.99ドルからのサービスプラン、24時間体制のライブチャットサポート、30日間の払い戻しポリシーなど、NordVPN VPNは、最高と呼ぶのにふさわしいサービスです。
NordVPNの固定IPアドレスVPNの料金は年間で70ドルです。また、現在固定IPアドレスで利用できる地域は、以下の通りです。
● ロンドン(英国)
● バッファロー・ロサンゼルス・ダラス(米国)
● アムステルダム(オランダ)
● フランクフルト(ドイツ)
VPNAreaは、ブルガリアに本拠地を持つVPNサービスプロバイダーです。同社はサービスを拡張し、標準プラン内で固定IPアドレスを提供しています。また、VPNArea のVPNクライアントは、主要なOSとデバイスに対応しています。一つのアカウントで同時に最大6台のデバイスを接続することができるのは、大きな利点です。
また、サービスはログなしで運営されています。リストの2番目にふさわしく、暗号化は強力で、クライアントは定期的に更新されます。NordVPNと比べると、VPNAreaの料金体系はより柔軟で、IPアドレスの地域によって料金が異なります。
● オーストラリア79ドル
● 英国40ドル
● オランダ30ドル
● カナダ30ドル
● ドイツ30ドル
● ルーマニア30ドル
● 米国30ドル
TorGuardは米国に本拠地を置いています。このサービスプロバイダでも、固定IPアドレスを使うことができます。TorGuard VPNの機能はモジュール式で、必要に応じてサービスを選択したり組み合わせたりできます。
TorGuardのポリシーはログなしであるにもかかわらず、本拠地が米国であることで集客に苦労しています。米国に本拠地であることは、論争の的になっているファイブ・アイズ5ヵ国諜報同盟国なのですから、意味があります。しかし、これまでのところ、TorGuardの記録は完璧で、無データ漏洩に対する評判も素晴らしいものです。
TorGuard固定IP VPNサービスを選択すると、一律15.98ドルの料金で、複数の地域に接続できます。
● 英国
● 米国
● シンガポール
● イタリア
● フィンランド
● フランス
● スペイン
● 日本
● ドイツ
避けるべき固定IP VPNサービス
以下の固定IP VPNサービスは、セキュリティとプライバシー面で疑問が残ります。
VPN Unlimitedで最初に遭遇した問題は、読み込み速度の遅さでした。ブロードバンドは素晴らしく速い時も、ひどく遅い時もあります。加えて、接続に関するちょっとした問題にも気がつきました。
主な問題はプライバシー面です。まずなによりも、キルスイッチがありません。これは、サーバーが切り替わるたびに、通信が脅威にさらされるということです。DNSとIPアドレスが漏洩すれば、惨事へまっしぐらです。
少なくとも今のところは、Pure VPNも避けた方が無難です。読み込み速度は遅く、特定のサーバーへの接続に問題がある時点ですでにやめるべきでしたが、さらにIPアドレスとDNSの漏洩も検出しました。
VPN Unlimitedとは違って、PureVPNにはキルスイッチがあります。しかし、残念ながらキルスイッチは壊れており、やはりサーバーを切り替える際に脅威にさらされたままになります。その上、ポリシーではログなしにもかかわらず、PureVPN はFBIの捜査に協力して、同社のサービスを使っていたあるユーザーの素性を暴きました。匿名性どころの話ではありません。
以上です。この記事が固定IP VPNサービスの利点を理解する助けになれば幸いです。どのVPNプロバイダーが最も優れていて、どのVPNプロバイダーが避けるべきかおわかりだと思います。賢い選択のためには、特定のサービスとご自分のニーズを相互に参照することが大切です。