ほうー…万里の長城即ち中国のグレートファイアウォールのことは、偉い人類功績でしょう。この巨大な壁は、フリーウエブ上のあらゆる全ての情報からユーザーを守ってくれ…え?ちょっと待ってください。グレートファイアウォールって?フリーウエブからユーザーを守っているって?
そのとおりです。中国のグレートファイアウォールとは、ユーザーがウエブ上でアクセスできるコンテンツをフィルタリングする高度なファイアウォールなのです。このファイアウォールにより中国国内でインターネットのアクセスを制限し、国営メディアが禁止するコンテンツにアクセスできないようにします。
ことの発端は、グーグルが検索結果の検閲を拒否したことでした。グーグルと中国の対立で、大ファイアウォールが誕生したのです。
では、中国に旅行したり中国に住むとしたら、どのようにGmailやWebにアクセスすればよいでしょうか。 実は、それほど難しいことではありません。この記事では、中国のグレートファイヤーウォールを迂回する方法をご紹介します。
グレートファイアウォールを迂回する
グレートファイアウォールは非常に手強いものの、突破不可能な鉄壁というわけではありません。最も良いのは、VPNを使用する方法です。
VPNはサイバー セキュリティーソフトウェアプログラムで、インターネット接続をプライベートでかつ暗号化されたサーバーネットワークに転送することでユーザーの活動を隠します。VPNで使用されるサーバーはファイアウォールの制限を回避するために設計されており、世界中のどこにでも配置できます。VPNに接続すると、ユーザーのIPアドレスはVPNが所有する匿名IPアドレスに切り替わります。その結果、ユーザーの位置はVPN接続時に選んだ都市や国が表示され、ユーザーの活動は誰にも見えなくなります。
その結果、無制限にしかもやすやすとWebへアクセスできるのです。VPNを選んでソフトウェアをダウンロードし、Eメールを入力してプログラムを起動させるだけです。
とはいえ、実は話はそれほど簡単ではありません。残念ながら、グレートファイアウォールはVPNの検出にも非常に優れているのです。だからといって、VPNはまったく使えないというわけでもありません。グレートファイアウォールの内部である中国国内でさえ、サービスを提供し続けているVPNもあります。次回の中国訪問の時のためにGmail用の無料VPNを探しているなら、下記に挙げるVPNなら完璧です。
グレートファイアウォールを迂回する無料のVPN
中国国内でGmailやその他のメールサービスを使うなら、Windscribeは素晴らしいVPNサービスです。無料VPNで通常使える帯域幅は500MB程度の限られたもので、さらにサービスを利用するのは有料です。Windscribeなら、常識はずれの月間最大10GBのデータを利用できます。さらにWindscribeを利用すれば、匿名で保護された状態のまま、BitTorrentなどの人気のファイル共有サイトでTorrentファイルをダウンロードしたり共有できます。
TunnelBearは、お洒落なキャラクターで最初からとても親しみやすいVPNですが、中国でも素晴らしい実力を発揮します。ユーザーインターフェースは誰にとっても易しく、非常に使いやすいものです。
アプリを数回クリックするだけで、TunnelBearはユーザーをずっと保護してくれます。アプリを開いたら、自動接続機能を使うか、または熊のキャラクターが土管から顔を覗かせるインタラクティブマップで接続したい国を選択できます。ほんの数秒で通信が転送されると、プライバシーと匿名性を保ったままで、電子メールを読んだりWebページやビデオを見ることができます。TunnelBearは月500MBまで無料です。
Hotspot Shieldも、中国でGmailアカウントを利用するのには優れた無料VPNです。Hotspot Shieldは、非常にスピードが速い仮想プライベートネットワークで、米国のあちこちに無料VPNサーバーを持っています。米国内のサーバーを利用することで、中国だけでなく他のインターネット制限のある国からも、米国のコンテンツならほとんどなんでもアクセスできます。さらに、セットアップは簡単であっという間、Webを使い始めて間もないユーザーでもサービスを有効にできます。Hotspot Shieldでは、無料で太っ腹の1日500MB、ひと月15GB利用できます。
中国でVPNを使いこなすヒント
• 出発前にインストール
中国に着いてからVPNをインストールしようとしてもすでに手遅れ、がっかりするだけです。VPNサイトがグレートファイアウォールによってブロックされるため、VPNソフトウェアをダウンロードできないのです。VPNのダウンロードとインストールは、必ず中国に行く前に行いましょう。
• 念のために2種類のVPNを用意する
使っていたVPNが滞在中に突然動作しなくなる場合に備えて、バックアップVPNがあればいつだって心強いでしょう。2種類のVPNを使用すれば、はるかに多くのデータ量を無料で利用できるので、もっと様々なWebコンテンツを見ることができます。ただし、この方法でどんなVPNでも動作するわけではないことには注意が必要です。VPNによっては、デバイスにすでに別のVPNがインストールされていると、アプリを立ち上げられないこともあります。
• 使いすぎに気をつける
必要な時にいつでも使える無料VPNに、命を救われることだってあるかもしれません。でも、無料サービスでは無制限にデータを利用できないため、データ使用量には気をつけなければなりません。必要な時だけVPNを使うようにすれば、後で必要になった時に困りません。
まとめ
中国でGmailを使って仕事をしたり誰かと連絡を取りたいなら、VPNは必須です。上にあげた3つは素晴らしいサービスばかりですが、ExpressVPNやNordVPNなど、ほかにも中国国内で利用できるVPNがあります。ご自分に合ったVPNを見つけて、中国でGmailを使ってもっと楽しみましょう。