IPv4とIPv6:その正体と注目すべき理由とは?

Darren
Darren
2022年6月8日
過去20年間で、インターネットはIPv4からIPv6に移りました。ほとんどの人はこの移行に気づいていませんが、実はインターネットユーザーに大きな影響を与えます。では、なぜこの変化が生み出され、なぜ注目するべきなのでしょうか?
 
私たちは、IPv4とIPv6について、知っておくべきことのすべてをまとめました。
 
 
インターネットプロトコル(IP)とは?
 
 
 
インターネットプロトコル(IP)は、インターネットで使用される、主要な通信プロトコル(通信規約)です。あるデバイスから別のデバイスにメッセージとデータを送信します。簡単に言えば、IPは、インターネットを機能させるものです。
 
通信にインターネットプロトコルを使用するすべてのデバイスには、IPアドレスが割り当てられています。IPアドレスは、そのコンピューターのアドレス、そしてインターネットプロトコルは、郵便サービスの技術的な同等物と考えることができます。IPアドレスがあるおかげで、インターネットプロトコルは、あなたのEメール、ウェブサイトのリクエスト、そしてインターネット上で伝送される他の様々なデータをどこに送れば良いか知ることができます。
 
 
IPv4とは?
 
IPv4は、IP(インターネットプロトコル)の4番目のバージョンであり、インターネットの大多数が現在も使用しているものです。これは比較的最近の開発だと思うかもしれませんが、実際には、IPv4は1983年に最初に実装されました。
 
その年数にもかかわらず、IPv4はいまだに優秀に機能します。それでは、この技術が現在でもするべき仕事をこなしているのであれば、なぜ変える必要があるのでしょうか?
 
実は、IPv4には重大な問題があります。私たちには、これ以上IPアドレスがないのです。
 
IPv4では、IPアドレスに32ビットの数字が使用されます。つまり、全部で43億のIPアドレスが存在します。これは膨大な数のように思えるかもしれませんが、世界の人口が約76億であることに気付けば、IPアドレスがまったく足りない理由がお分かりになるかと思います。
 
すべてのデバイスには固有のIPアドレスが必要ですが、ほとんどのインターネットユーザーは複数のデバイスを持っています。ますます多くの人が毎日インターネットにアクセスしている状況で、IPv4に代わるものを見つけなければならない事態に至るまでは、単に時間の問題でした。
 
幸いなことに、私たちはすでにそれを完了しています。それどころか、すでにこの20年間その代替物を所有しています。
 
 
IPv6とは?
 
かつて1995年に、IPv6はIPアドレスの問題を解決するために作られました。1998年に完成し、それ以来ずっと、インターネットはこの新しいプロトコルにゆっくり移行しています。
 
IPv4とIPv6の最大の違いは、IPv6では128ビットのIPアドレスが使用されることです。つまり、約340澗 ( = 340×1036)個のアドレスが存在します。これは、計り知れないほど大きな数なので、IPアドレスが不足する事態は非常に長い間心配する必要はありません。
 
IPアドレスが不足しないだけでなく、実に多数のアドレスが使用可能なので、すべてのデバイスが実際に固有のアドレスを持つことができます。現時点では、IPv4アドレスはこのように不足しているため、大多数のデバイスはIPアドレスを共有しています。つまり、ほとんどの場合、データは直接デバイスに伝送されません。代わりに、データがルーターに伝送され、そのデータがルーターから正しいデバイスに転送されます。
 
IPv6には、IPv4と比較して他にも多くの利点があります。全体的に、より効率的で、より優れたルーティング機能およびピアツーピアネットワーキングのサポートを提供します。
 
それでは、移行にはなぜこんなにも時間がかかっているのでしょうか?これは主に費用によるものです。IPv6を使用するには、新しいハードウェアとソフトウェアが必要です。さらに、IPv6はIPv4と互換性がないため、ウェブサイトをIPv6で機能させるには、そのプロトコルと共に機能する、別のバージョンが必要です。
 
現時点では、IPv6はインターネットトラフィックの約10%しか占めていません。着実に成長していますが、インターネットがこの新しいテクノロジーに完全に移行するまでには、まだしばらく時間がかかるでしょう。
 
 
IPv6を使うには?
 
あなたは実はすでにIPv6を使っているかもしれません。それを確認するには、www.test-ipv6.comにアクセスしてください。サイトにアクセスすると、自動的にテストが開始されます。「IPv6アドレスは検出されませんでした」というメッセージが表示されたら、つまり現在はIPv4を使用しているということです。
 
IPv6への切り替えに関心がある場合は、このサービスを提供しているISP(インターネットサービスプロバイダー)を使用する必要があります。この種類の接続をサポートできるルーターも必要です。現在のプロバイダーとハードウェアがIPv6に対応しているかを調べてみてください。対応していない場合は、他の方法を検討してください。実際の接続プロセスはプロバイダーとルーターによって異なります。
 
 
IPv6がユーザーのVPNに与える影響
 
インターネットがゆっくりとIPv6に移行しているように、VPNにも同じことが言えます。ほとんどのVPNプロバイダーは、まだ新しい技術に追いついていません。このことが原因で、ユーザーのトラフィックが、VPNではなくISPを経由してルーティングされている場合は、IPv6の漏洩を招くことがあります。そのため、多くのVPNプロバイダーは、漏洩を回避するためにIPv6トラフィックをオフにすることを推奨しています。
 
使っているVPNからあなたのIPアドレスが漏洩しているかどうかを確認したい場合は、IPleak.netにアクセスしてください。最初にVPNを切断してからサイトにアクセスしてください。そこで表示されているIPアドレスが、あなたのISPのアドレスです。この番号を書き留めてからVPNに接続し、もう一度テストを実行してください。もし同じIPアドレスが表示されていれば、VPNからあなたのIPアドレスが漏洩しています。
 
 
IPv6情報を漏洩しないVPN
 
前述の通り、使用しているVPNがIPv6に対応するようにテクノロジーが更新されていない場合は、単純にデバイス上でこの種のトラフィックをオフにしてみてください。新しいテクノロジーを利用することはできませんが、IPアドレスが漏洩することはありません。
 
IPv6トラフィックをサポートしているVPNを検討するのも良いでしょう。現時点では、IPv6トラフィックをサポートしているVPNは、以下の3つだけです。
 
 
IPv6漏洩保護があるVPNを選択することもできます。これらのVPNは実際にはIPv6トラフィックをサポートしていませんが、IPv6情報が決して漏れることのないように、セキュリティ対策を講じています。
 
以下は、テストでIPv6情報を漏らさないことが証明されている、私たちが推奨する10個のVPNです。
 
 
 
残念ながら、IPv6トラフィックをサポートしている上記の3つのVPNのいずれかを使用する予定がない限り、VPNで新しいテクノロジーを利用することはできません。変化はゆっくりと起こっていますが、おそらく近いうちに、さらに多くのIPv6対応のVPNが登場するでしょう。